すべてに行き詰まる人類社会は、権力者や利権者や独裁者に邪魔されて、過去の制度や慣習や環境や,思い方や考え方を改革できないまま、人類は人類自身の手によって殺し合い、抹殺し合い、多くの血を流して滅亡寸前まで自分自身を追い込むだろう。

 ともあれ、人類の思いや考えの集積体こそ人類の歴史そのものであり、人類は多くの犠牲をはらって後、深い反省に入ってそのことに気づき、内なる平和の鳩を天に放って、永遠の心の台地を求め模索せん。そして人類は、わが肉体こそノアの箱船であり、人は肉体という箱船に、人を食うライオンやトラや狼、人をだますキツネやタヌキ、狡猾で貪欲なハイエナや、弱く臆病な草食獣を住まわせていることを知る。しかして肉の性を脱ぐことによって、そうした野のさまざまな獣を降ろし、人間は霊なる光自身となり、光の根源である宇宙の意識と融和し、天使人類となって地球を救う。

 そして、天使人類の一人が人に教える。人よ、この大自然をよくみなさい。この世の強き獣は孤独に生きるが、弱き獣たちは群をなして生きる。さすれば、この世で群をなして生きる人も弱き獣の証であり、ゆえにこそ、群をなし一致団結しなければ生き抜くことは難しく、また人間の知識と知恵の集積体によってもたらされた物質文明も、一国、一民族のものではなく、福祉は平等の名のもとにある。

 しかして、われらの善なる目、聖なる目で見る限り、この世は正に、正と邪、光と闇、善と悪が織りなす亜地獄であり、反面教師の場でもある。

 獣たちは我が子を舐めまわすほども愛しながらも、他の獣の子をとらえて子に与える鬼子母神の申し子であり、それを人が真似るなら、人も鬼子母神となり果て、人の世の愛も慈悲も情をも喰らって地獄となる。

 また反面、世がそうなればこそ、人の聖なる心に愛が芽生え、仏性(ぶっしょう)が培われ、人情が湧現し、人は誰かにとって掛け替えなき者となり、神仏となる。

 人よ、いかにこの世がよどみ汚染するとも、汚染に強い者だけが生き残る世なら、心の純粋な人や、真っ直ぐな人は生きていけず落伍し社会の隅においやられ、ヘンリーな[心の指向性の強い]者だけが生き残るなら、この世は支離滅裂して分解するのみ。

 だから、今までの全てを改革せよ。徹底的に破壊して、新しい人類社会を創造せよ。そして人類自身の手で永代不壊(えいだいふえ)、金剛不滅(こんごうふめつ)の世を創れ。

 


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