あなたは今の人類社会の未来に危機感をもっていませんか?
パレスチナ人の地に、かつてのイスラエルの失地回復の錦の御旗をたててアラブ諸国の思いや考えを無視し、不法上陸を敢行したイスラエルと、それに加担する米国のやり方は本当に正しいのだろうか?その不法占拠の紛糾と相互殺戮の恩讐(おんしゅう)は、もはや絶対に修復不可能だろう。

 アフガンを攻撃して新政権を樹立させたが、大国のエゴに対する小国のテロで米国は、その象徴である貿易センタービルを破壊されて完全消滅し、ペンタゴンまで攻撃されて軍事大国米国もテロの前には手も足も出ない弱点を露出した。

 また、ビンラディン殺害に、アフガンを最新兵器で徹底的に破壊し、ビンラディン逮捕に高額の賞金まで出したが、彼は今も健在で再度報復の機会を狙っているし、新政権の幹部や周辺の実力者は次々と暗殺され手を焼いている。

 米国はアフガン攻撃を敢行して間もなく、次はイラクのフセイン政権の滅亡を期待して攻撃を開始しようとしているが、その狙いはイラクが大量破壊兵器、なかんずく核兵器の開発を阻止するのが目的だというが、それなら何故、核兵器や大量破壊兵器を保有する米国はじめ先進国が範を示して、核や大量破壊兵器を破壊廃棄しないのだろうか。

 それよりも聞きたいことは、建国当時のアメリカは他国に対して相互不干渉条約。[自国も他国を干渉しない代わり、他国も自国を干渉しないでほしい]という条約を世界に提起したが、いつの間に世界の警察に自ら任じて、ほしいままに他国を武力をも辞さず干渉するのだろうか?

 今や人類は最高の知恵を駆使し、最高の物質文明を樹立し、その便利さと快適さは両刃の剣となって、その裏側に凶悪な大量殺人兵器を次々と生み出し、文明は人類に地獄と極楽を示して「どちらかを選べ」と人類に迫る。

 その戦い方も、はじめは棍棒か弓矢や槍、刀剣といった単純なものから、銃や機関銃、大砲から爆弾、核爆弾、中性子爆弾、細菌爆弾からガス爆弾、戦車から飛行機、軍艦から潜水艦、大陸間弾道弾に至って止まるところを知らず、今や民間人まで巻き込んで大量虐殺を繰り返し、肉親を殺された敵に対する憎しみは永遠に消えることはない。

 [人民の、人民による、人民のための政治]これがアメリカのデモクラシーだったが、いつの間に[アメリカの、アメリカによる、アメリカのための世界政策]に変貌したのだろうか?

 しかも、戦争も自国の領土で戦うのと、他国の領土で戦うのとは大きな違いがあり、かつての日本のように他国の領土で戦えば、相手の国民の痛みは伝わらない。敗戦の色が濃くなり、日本が無差別爆撃にさらされ、沖縄は無力となって敵の翻弄に成す術もなく、ほっておいても両手を上げて降伏せざるを得ない日本を、原子爆弾のテストのために広島、長崎の二ヶ所の人民を血祭りにあげ、その効果を視るために終戦後に医師団を派遣した。

 だから日本は、他国と自国の戦争を裏表から体験したが、米国は常に他国で戦う関係から、他国の人民を如何に傷つけ恨みや憎しみを買い、その思いがやがて燎原(りょうげん)の火のように世界に広がり、米国が孤立しないことを同盟国の一員として願い祈るばかりだ。

 といっても私はアメリカが嫌いでなく、私個人はアメリカが大好きだ。ともあれアメリカは終戦後の日本に救いの手を差し伸べ、日本を裏と表から援助して日本の現在を育ててくれた恩人に間違いなく、ある意味で信頼する兄でもある。

 


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